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「自律型組織」に向けたマネジメント変革。個の可能性を最大限引き出す、関係性の質から生まれる組織価値
「自律型組織」に向けたマネジメント変革。個の可能性を最大限引き出す、関係性の質から生まれる組織価値

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HENNGE株式会社とは、企業向けクラウドセキュリティサービス『HENNGE One』を中心に、セキュリティ分野の製品を包括的に開発・販売するSaaS企業です。

働きやすい環境づくりを通じて、社員一人ひとりの能力を引き出し、 仕事の質をより高めるスマートワーク時代。その到来に先駆けて2011年に発表した「HENNGE One」は、クラウドセキュリティ分野で高い評価を得ています。

本インタビューでは、HENNGE株式会社のピープルサクセスセクションマネージャーの川野貴司さんに、mento for Businessの導入背景や効果実感を伺いました。

(※記事内容・役職は2023年3月取材時点のものです)

HENNGEが目指す「自律型組織」とは

川野さんのミッションを教えてください。

川野さん:2021年12月に立ち上げたピープルサクセスセクションのマネージャーを担っています。ミッションは「メンバーが自ら資質を最大限に引き出す環境を創り出しHENNGEのミッション実現に貢献すること」を掲げています。

HENNGEは「自律型組織」をベースとしています。自律型組織とは、社員一人ひとりが自律的に会社を通じて実現したい想いを持ち、思考し、行動していく組織だと捉えています。そのためには、HENNGEの社員はこうあるべきと固定的な社員像を定めるのではなく、集まった人材が才能を遺憾なく発揮できる環境作りが重要です。

メンバーの資質を引き出すためならば、研修に留まらずイベントなどの企画も行います。メンバーのスキルアップだけではなくカルチャー醸成など包括的に担っています。

御社の人材/組織開発における課題を教えてください。

川野さん:HENNGEは世界各国から優秀な人材を集めており、一人ひとりのパフォーマンスは非常に高いのです。しかし、まだ強みを活かしきれていないと感じています。また、一人ひとりのパフォーマンスだけが組織の価値になるわけではありません。


組織の価値は、パフォーマンスの高い個人が相互にコミュニケーションをとることで生まれる相乗効果やイノベーションです。個を活かすことはもちろんですが、加えて、コミュニケーションの機会や品質を高める支援を行うことで、組織全体で更なるイノベーションを生みたいと思っています。

どのような状態が理想でしょうか。

川野さん:ビジネスの話だけではなく、カジュアルな話も気軽にできる環境が理想だと考えています。イノベーションは、ビジネスの話からだけではなく、社員同士の何気ないカジュアルな会話から生まれきます。

昨今ではリモートワークが当たり前になりコミュニケーション総量は減る一方です。だからこそ意識的にコミュニケーション機会を作り、偶発的にイノベーションが生まれる場を構築していきたいです。

活発なコミュニケーションの土台となる「関係性の質」

コーチングにはどのような期待を持っていたのでしょうか。

川野さん:コミュニケーションの活発化に繋がる前段階として、マネージャーなど役職者とメンバーの関係性を高めることを目標としていました。プレイヤーとマネージャーの期待役割は大きく異なります。しかし、以前は会社からマネージャーに対して明確に期待する役割を伝えられていませんでした。

結果、マネージャーはメンバーとのコミュニケーションに悩み、円滑さが失われていました。実際にマネージャーにヒアリングをしたところ、マネジメントとして最も不安が大きかった項目が「メンバーマネジメント」。

マネージャーとメンバーの関係性の質を高めるための手法として、検討した施策が「コーチング」でした。コーチングは個の内省と行動変容を促す手法であることから、HENNGEの目指す「自律的組織」とも非常に相性が良いと思いました。

mento for Business導入前には座学のコーチング研修も取り入れましたが、いくら座学で学んでも血肉にはなりづらく……。メンバーマネジメントにコーチングを取り入れるための第一歩は「実際にコーチングを体験すること」だと確信しました。

コーチングによって得られた効果

コーチングを導入しどのような効果を感じましたか?

川野さん:利用者一人一人の中に、変化が生まれていると感じています。例えば、メンバーとのコミュニケーションにおいて、挑戦できなかったことに飛び込めるようになった。コーチングにより自己を見つめ直すことで、自信を持ってメンバーへ期待やビジョンを伝えられるようになるなど。

マネジメントにおける変化はもちろんのこと、副次的に業務やプライベートにおいても、それぞれポジティブな影響が生まれています。

コーチングにより、マネージャーが自信を持ってメンバーとコミュニケーションを取れるようになりました。結果、メンバーとマネージャーの関係性の質が高まっていく成功体験を得られています。

コーチング導入は、まさに成功循環モデルのトリガーになっています。この変化は今後組織の成功にも繋がっていくと期待感を持っています。

「成功の循環(Theory of Success)」は、MIT組織学習センター共同創始者のダニエル・キム氏によって、提唱されたモデルです。組織の状況を動的に捉え、より良い組織を生み出すフレームとして、多くの組織開発の実践の中で活用されています。
成功の循環モデルでは、組織を4つの質で捉えます。周囲との関わり方やコミュニケーションといった「関係の質」が高くなると、自然と考え方も前向きになり、目的意識が高まって「思考の質」が上がります。それが人々の積極性や主体性といった「行動の質」を高め、成果が生まれて「結果の質」につながります。すると、ますます関係の質が高くなる、といった循環を指しています。

必要なコーチングの回数やタイミングは個によって異なる

様々なコーチング会社がある中でなぜmentoを選んだのでしょうか?

川野さん:比較軸は、コーチの品質と数、実施回数の柔軟性、金額の3つでした。

まず一つ目のコーチの数と品質については、十分なコーチング効果を得るためにはコーチとの相性が重要だと考えていました。また、より多くのマネージャーへ届けることを考えると、高品質なコーチの在籍数は譲れないポイントでした。実際に私自身もコーチングを受けたのですが、コーチの品質が高いことは肌身で実感ができました

二つ目の実施回数の柔軟性については、受け放題であることが決め手となりました。コーチングサービスは予め利用可能回数や実施タイミングが決まっていることが多いです。

しかし、マネージャーはそれぞれ抱える課題の粒度や、内省や行動変容に至るまでの時間が異なります。また、繁忙期なども異なるため、集中して自身に向き合えるタイミングもバラバラです。

決まったタイミングで決まった回数しか提供できないとなると、十分な効果を得られないことを危惧していました。mentoは受け放題サービスであるため、個人に合わせて、毎週、毎月など柔軟にコーチングを活用できることが魅力でした。

最後は金額です。コーチの品質や回数の柔軟性を求めると、どうしても費用が嵩みます。一方、mentoは定額サービスであり、コーチの品質や受け放題であることを考えるとコストパフォーマンスは高いと判断しました。

マネージャーがコーチングを実践するために、コーチングを受ける体験が有効

今後御社ではどのようにコーチングを活用していきたいですか?

川野さん:今回導入したことで、メンバーマネジメントにコーチングを取り入れるために「マネージャー自身がコーチングを受ける体験」が有効だと改めて実感しました。今後もマネージャーなど、部下を持つレイヤーへの導入は引き続き検討していきたいと思っています。

また、HENNGEの目指す「自律型組織」の実現のためには、働く社員一人一人の自己理解や自己ビジョンの言語化が重要だと考えています。コーチングはまさに、自己理解やビジョンの言語化を支援する最適なソリューションです。自律型組織を強化するためにも、マネージャーだけではなくメンバー向けにも提供していきたいですね。

コーチングは自律型組織づくりを支える強力なソリューション

最後に、コーチングはどのような会社や組織に推奨したいですか?

川野さん:それはもちろん「自律型組織」を目指す組織です。VUCAの時代においては益々、自律的に問いを持ち、仮説を立て、行動していくことが求められます。コーチングを通して、内省とアクション設定のサイクルの癖をつけることは、自律型組織において必要不可欠ではないでしょうか。

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