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コーチングが拓く未来—自分の強みに気づき次なる挑戦へ。パナソニック インダストリーのキャリア自律プログラム受講者インタビュー
コーチングが拓く未来—自分の強みに気づき次なる挑戦へ。パナソニック インダストリーのキャリア自律プログラム受講者インタビュー

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さまざまな電子デバイスの開発や生産を行う、パナソニック インダストリー株式会社(以下インダ)。同社は「想いを、動かせ。」を人財戦略コンセプトに掲げ、事業会社独自のキャリア自律プログラム「Career Action Program」(以下CAP)を2024年度より開始しました。CAPのプログラムの中で、キャリア研修のフォローアップの位置づけで、社外のプロコーチによるコーチングとして、mentoのサービスを導入いただいています。

今回、mentoのコーチングを受けた武田さんの受講者インタビューをお届けします。「自分に自信がなく、モヤモヤを抱えていた」という武田さんは、コーチングを受けることでどのように想いを動かし、変化していったのでしょうか。

自信のない自分を変えるべく、コーチングを受けることに

はじめに、武田さんのこれまでのキャリアについてお聞かせください。

武田さん:

2018年に新卒入社し、新規事業のプロジェクトにてウェアラブルデバイスの電子回路基板を作っていました。その後、プロジェクトの発展的解消を受け、車載部品の部署へ異動し、製品仕様書の作成や電気回路を検査・評価していました。車載部品の業務と並行して、社内複業制度を利用し、他のグループ会社で技術企画業務 も経験しました。また2022年度は1年間の育児休業を取得し、妻と二人三脚で子育てに専念しました。2025年の3月から、現在のデジタル変革共創本部に公募型異動制度「Iチャレンジ」を活用して異動。全社のDXを推進すべく、現在業務を学んでいる状況です。

コーチングを受けることになったきっかけを教えてください。

武田さん:

CAP(Career Action Program)に応募したことがきっかけです。数年前に新規事業のプロジェクトが終わってから、ずっとモヤモヤを抱えていました。それは、自分にスキルがなくて、選択肢が狭いと感じていたことからくるモヤモヤでした。上司に相談をしたり、社内複業をしたりと行動を起こしていたのですが、コロナ禍もあってなかなか状況を変えられずにいました。

育休から復帰し、しばらくは残業もあまりできない中で、限られた仕事の時間をよりワクワクと実りあるものにするには、本格的に自分を変えなければならないと思ったんです。そこで、CAPプログラムを受講し、1.5日間の研修受講後、4ヶ月間のコーチングを受けることにしました。

対話をきっかけに選択肢が広がり、「想いを、動かせ。」を体現!

コーチングでは、どういうテーマで話をしていましたか?

武田さん

僕は2人の方からコーチングを受けました。自分にスキルも選択肢もないと感じた状態から抜け出して生き抜く力をつけるための「短期のアクションプラン」と、「中長期的なキャリアの可能性」を広げるためにどのようなアプローチが有効かについてなどをテーマに対話する機会が多かったです。

具体的に、コーチとの対話で印象的だったことを教えてください。

武田さん

2人のコーチ、それぞれに特徴がありました。1人目のコーチとは「スペースチェック」という「今」の自分を意識・共有する手法を用いてセッションが始まるのが印象的でした。また、4回目のセッションの時点で、僕自身はゴールを決めたもののロードマップを引けていないことに不安を感じていたんです。しかし、「その時は白紙の地図を手探りで歩んでいても、目の前で起こっていることに精一杯向き合うことで、あとから振り返ればその経験が道になっている」という話をコーチとしていました。今、本当にそうだったなと思っています。

2人目のコーチとは「悩んでいて辛い」と気持ちを話したところ、「辛い時こそ分岐点。悩むことはいいことですよ」と言ってくださったんです。悩むからこそ行動につながるため、この状態を大切にしようと考えるようになりました。そして、最後のセッションでは、「武田さんの思考や行動が目に見えて違いのあるものになった」と教えてもらい、とても嬉しかったです。

コーチングを受ける中で、キャリアの選択肢は広がりましたか?

武田さん

はい。一つの会社で働き続けることだけがキャリアではないことに気が付きました。コーチとの「どんなことに興味があるか」という会話から、起業や職人など、以前は思ってもみなかった可能性を考えるようになったんです。積極的に人に会ってインタビューすることをコーチと約束して、実際、色んな人に直接話を聞くようになりました。陶芸家の方に話を聞いてみたこともあります。自らアクションを起こすことで、選択肢が具体的に広がりましたね。

――選択肢を広げた結果、最終的にはインダでキャリアを築くことを決めたのですね。

武田さん

選択肢を広げて内省をした結果、今の会社でまだできることがあると思ったんです。僕は入社当初から「新しい当たり前の創造」をしたいと考えていました。たとえば駅の改札が、紙の切符からICカードに変わったように、みんなの当たり前になることに携わりたかったんです。

DXは、データ活用による事業の変革を当たり前の姿にすることを目指しています。もともとデジタルにも興味があったこともあり、現在の部門への異動を決めました。今、本当にワクワクしながら取り組んでいます。実際に行動ができてよかったです。

興味はあっても異動の手を挙げられないという人も多いと思いますが、武田さんはどうやって一歩を踏み出せたのですか?

武田さん

コーチングでの対話によって自分の強みを言語化できたことが大きいですね。「自分にはできる」と自信がついたことで、原動力に火が付きました。興味がある仕事があっても動けない人がいるのなら、もしかしたらまだ原動力に火がついていないのかもしれません。対話によって火が付けば、動き出せるはずです。

以前は強みが漠然としていたのですが、対話のなかでコーチが「課題の改善にやりがいを感じていて、任されたことは責任を持って最後までやり遂げるところが強みですね」と言ってくれたことで意識できるようになったんです。そして内省することで自分の過去にもつながり、自信をもって「これが自分の強みだ」と言語化できるようになりました。そして、強みを活かせるように行動も変わっていきました。

インダの人財戦略コンセプト「想いを、動かせ。」に通じる話ですね。

武田さん:

まさにそうです。以前は、「想いを、動かせ。」というのは表面的には理解しているけど、あまり自分ごととして考えていませんでした。でも、実際に自分が想いを動かした立場になってみて、本当にぴったりのコンセプトだと、言葉の重みを感じています。

考え方から行動も変わり、周囲からも良い反響

他に、コーチングによる変化はありましたか?

武田さん

対人関係において、もっと相手に感謝の気持ちを伝え、相手の立場に寄り添うコミュニケーションを大切にしようと意識するようになりました。以前、コーチに「今は人間関係に少し悩んでいるんです」と相談した際に、『人を動かす』という本をおすすめされました。コーチとの対話と読書を通じて、言い方ひとつで相手の受け取り方や行動が大きく変わることに気付いたんです。これを機に、これまで自分の主張に偏りがあった部分を見直し、今は周囲の声や気持ちを積極的に取り入れながら、みんなでより良い関係を作っていく方法を考えるようになりました。

コーチングによって、考え方だけではなく、行動も変わったんですね。

武田さん

そうですね。あとは人に相談する機会も増えました。たとえば、社内のカウンセラーに相談したり、人事に相談したり、転職フェアに行って面談を受けてみたり、今の部門に異動する上でカジュアル面談を受けてみたり。とにかく、自分の頭の中の選択肢だけではどうにもならないので、人の話をまずは聞く。そこから始めることにしたんです。

武田さんの変化について、周囲の方から反響はありましたか?

武田さん

以前はあまり仕事に前向きになれなかったこともありましたが、コーチングを受け始めてから、同じ部署の方に「武田さんは前向きにものごとを考えているよね」と言ってもらえました。コーチングを受けていることは周囲に伝えていなかったのですが、変化を感じ取ってもらえて驚きました。

今に違和感を持つ人こそ、コーチングを受けてほしい

改めて、社内の人ではなく、あえて社外のコーチと話す価値をどう感じていますか?

武田さん

社外だからこそ得られる全く異なる視点が、自分の挑戦心をかき立てるんです。自分ではいくら視野を広く持っているつもりでも、無意識に会社の風土や常識に引っ張られてしまいます。それに対して社外の人は、まったく別の道を歩んできた方々ですから、社内の常識にとらわれない対話ができます。その結果、自分が興味ある仕事や希望するキャリアを実現するための新たな活力が湧き、自発的に動けるのだと思います。

どんな人にコーチングを勧めたいですか?

武田さん

今の人生に、少しでも違和感を持つ人には、ぜひ受けていただきたいです。違和感というのは、その人自身の体験から生まれてくるはずです。自分はなぜそういう違和感を持つのか、コーチとの対話によって、そこに意識を向けることができます。そうすることで、内側にある原動力に火がつき、行動が変わっていくはずです。

今後の目標を教えてください。

武田さん

僕の座右の銘は「未来は今の一歩から築かれる」です。小さなことも繰り返していけば、それが未来になります。今後も、それを意識しながら前進していきたいです。仕事面では、インダのDXを推進する存在として、周囲の方々を巻き込みながら、事業の価値創造に貢献していきたいと思っています。DXというのはデジタルで何かをするだけではなく、事業や業務に変革をもたらすものです。そのためには、現場の方と対話をして関係性を構築することも大切になってきます。その点で、コーチングで得られた人間関係に対する気付きも活かしていきたいです。

インダ 人事柄沢さん、mento営業担当の藤本・宮城とともに

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