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受講者の約95%が行動変容を実感。三菱商事の部長層が挑むリーダーシップのアップデート
受講者の約95%が行動変容を実感。三菱商事の部長層が挑むリーダーシップのアップデート

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幅広い産業において世界中に広がる事業会社と協働しながらビジネスを展開してきた三菱商事株式会社。同社では、部課長クラスの管理職を対象に、リーダーシップ、マネジメント研修の強化を進めてきました。しかし、事業環境の変化とともに求められるリーダーシップのあり方も変化するなかで、一律の研修に加え、多様化する個々人の課題に深く寄り添い、自律的な変革を促すアプローチの必要性が高まっていました。

その打ち手として選ばれたのが、mentoのマネジメントコーチ。第1期プロジェクト(以下、シーズン1)では、受講者の約95%が行動変容を実感し、自身や組織のパフォーマンスに寄与したという成果を生み出し、研修との連携を深めた第2期プロジェクト(以下、シーズン2)へと展開が進んでいます。

導入の背景やプロセス、コーチング受講者に生まれた変化、今後の展望について、三菱商事株式会社における人材・組織開発をご担当されている篠﨑さんと髙野さんにお話を伺いました。

一律型研修の限界を超えるために「内省」が必要だった

現在、人事としてどのようなテーマや課題に取り組まれているか、教えてください。

髙野さん:従来、ベテラン層には、マネジメントやリーダーシップのスタイルをそれぞれの「自己流」に委ねてきました。しかし、事業環境や会社としての役割期待自体が変遷しているなかで、求められるリーダーの在り方が変わってきていることをふまえ、部課長クラス以上を対象にアップデートを促す取り組みを強化しはじめました。

篠﨑さん:これまでは人事部がリーダーシップや組織マネジメント等の研修を社員に実施し、受講内容の職場での実践方法は社員の判断に委ねていましたが、それだけでは限界がありました。当社では、人と組織を率いる職員を対象として360度マネジメントレビュー(※)を実施しており、マネジメントにおける課題が可視化されるひとつの機会となっています。他方課題は対象者や組織、事業により異なり、自律的に解決してもらうには従来の研修だけでは打ち手として不足しているのではないか、適時に適切な成長支援の機会を設けていく必要性があるのではないか、と感じるようになりました。

※自身の行動に対する本人認識と周囲の認識の差異を可視化して気付きを促すツール。人と組織を率いる職員を対象として実施

具体的にはどのような課題があったのでしょうか?

篠﨑さん:管理職としての様々な経験を通じて、自分のリーダーシップスタイルが確立されていきますが、事業・組織環境の多様化に伴い、これまで強みとして機能してきたスタイルが必ずしも最適ではない場面も見受けられることがあります。これまでのスタイルも大切にし、自分のマネジメント軸を持ちながらも、より柔軟に複数のリーダーシップスタイルを状況に応じて使い分ける発想を身につけ、実践する必要性を感じています。

リーダーシップはリーダーとフォロワーの関係の間に発生するという研究もあります。人材が多様化し、その関係性が複雑化する世の中において、1つのリーダーシップの型だけで柔軟に対応していくのが難しいからこそ、個々に適したアプローチが必要になってきた、ということでしょうか。

篠﨑さん:そうですね。加えて、同じレイヤーのポジションであっても、組織人員構成などの置かれた状況や、これまでの管理職としての経験値は人それぞれであり、例えば「部長」と一言で言っても、抱えている課題の種類がまったく異なります。そのため、一律の研修で学習効果が最大化されるのか、という問いを持つようになりました。

とはいえ人数が多い組織なので個別にカスタマイズするのも難しい。だからこそ、まず個々人が「自分は今どこにいて、どこに向かいたいのか」を自分で問えるような、内省のプロセスが非常に効果的なのではないかと考えていました。

その「内省」が効果的なのではないかという仮説立案には、どのような背景がありますか?

篠﨑さん:ひとつは自分自身の経験です。一研修受講者として、「研修を受けている瞬間は良くても、自分で本を読んで良かったという感想を持つのと同じ感覚」だったんです。

もうひとつは、当社の事業・働く環境が多岐にわたり、持つ悩みが人それぞれという点です。私が営業グループに所属していた際、他社に出向し三菱商事とは全く違ったカルチャーの中で仕事をしている先輩や同僚と話す機会がありました。仕事に関する悩みは三者三様でありアプローチも異なりました。そうした経験も一律の研修がマッチしないと考えるようになったきっかけです。

「HowありきではなくWhyから向き合ってくれた」ことが導入の決め手

コーチング導入の検討にあたり、mentoを選ばれた決め手は何でしたか?

髙野さん:私たちは、主に1対Nの人材開発に取り組んできたため、コーチングのような1対1の施策は初めてで、設計に悩みながら取り組んでいる状態でした。そのなかで、当社をご担当いただいているmentoの武田さんと荒生さんが事前ミーティングで、「どのような期待値を持っていますか」「どう変化してほしいですか」「受講者の特性を教えてください」と丁寧に聞いてくれたうえで、ご提案してくださったんです。

また、コーチングを社内でどう展開すべきか模索しているなかで、「このように社内に周知すると理解してもらいやすいです」「オリエンテーションはこのように実施すると効果的です」「コーチング対象者の上長にはこのように展開するとスムーズです」と細かくサポートしてくれたことも、安心できた大きなポイントでした。

篠﨑さん:これまでmento様とご一緒した期間を改めて振り返ると、武田さんと荒生さんのお二人の存在はとても大きかったです。いろいろなことを依頼しても、常にスピード感を持って真摯に対応いただいています。

また、ただ依頼にお応えいただくだけではなく、「そもそもなぜ私たちがこのような要望を出しているか」まで汲み取った上で、「背景をふまえると、こちらのプランが合っていると思います」と逆提案もしてくださいました。要望に対してそのままHowで返すのではなく、Whyの部分から一緒に考えてくださったんです。

ありたい姿と課題が明確化された「渇き」のタイミングでコーチング開始

導入を進めるうえで、苦労したポイントは何ですか?

髙野さん:一番気を遣ったのは、「コーチングを必要としている人に、いかに届けるか」でした。自分でコーチングを受けたい、受けたほうがいいと自覚している方は少数で、周囲から見るとコーチングが必要そうだと思えても、本人が自覚していないとなかなか参加につながりづらい点も課題でした。そこで、社内の人事関係者を巻き込んで「手挙げ式」と「各部署からの推薦」を組み合わせる形にしました。社内に展開する文章は、ものすごく推敲しましたね。

社内周知で効果的だったことはありますか?

髙野さん:タイミングの設計がポイントでした。当社では毎年実施している360°マネジメントレビュー施策の結果レポートが9月に各社員に届きますので、その時期は「ありたい姿」や「自分の課題」が明確になる、いわば"渇き"のタイミングです。そこに合わせてコーチングが始まるように設計したことは、効果的だったと思います。

また、mentoスタッフ様がチューター的にサポートしてくださることが受講者に伝わったのも大きかったです。コーチングセッション自体は1対1の閉じられた場ですが、「自分一人でやるわけじゃない」という安心感が、最初の一歩を踏み出す後押しになったようです。

事務局として「これをやって良かった」という工夫はありましたか?

髙野さん:コーチングプロセスの最初に実施する、受講者の上長向けインタビュー(※)にあたって、目的をまとめたレターを受講者経由で上長に共有したことです。受講者が「上長から何を期待されているか」を理解したうえでコーチングに臨めたことで、行動変容につながったと感じています。

※受講者がコーチングを通じ取り組む課題についてmentoよりヒアリングするインタビュー

約95%が行動変容を実感。歴戦の部長が新たなスタイルを手中に

実際にコーチングがスタートして、現場の反応はいかがでしたか?

髙野さん:期待半分・不安半分、という感じでしたね。最初からグングンと進んでいく人と、業務の事情でなかなか予定が組めず最初の一歩を踏み出せない人、両方いました。これはシーズン2開始に向けての基準値にもなりそうです。

シーズン1の成果を振り返って、どのような変化がありましたか?

髙野さん:一言で言うと、想定以上に受講者に行動変容がありました。「コーチングを受けたことで自身の行動に変化を感じましたか?」というアンケートに対して、約95%が「感じた」と回答しています。

事務局の視点から、特に「ここが変わった」と感じた変化を教えてください。

髙野さん:シーズン1の受講者は全員管理職で、三菱商事に長年勤めている社員が多いんです。これまで「管理職とはこういうものである」という信念を持ちながらやってこられた方々が、コーチとの対話で、これまで口にはしてこなかった心の内を吐露できた。そして、それを内省し、思考を深めていけた。そのこと自体が大きな変化だったと思います。奥にしまっていた問題意識をコーチの皆さんが引き出してくれたんだなと感じました。

篠﨑さん:営業部で人事の要職を務めている社員から「コーチングの施策、良かったですね」とのフィードバックをもらったことがありました。役職者レイヤーの方がわざわざ連絡をくれるというのは、受講者の行動変容を間近で感じられたことの表れだと思っています。

複数のリーダーシップスタイルを養って欲しいと先ほど伺いましたが、スタイルの変化はありましたか?

髙野さん:「リーダーとして、全部自分が背負わなければ」と思っていたことが、かえってメンバーとの距離を生んでいた、という気づきにつながっているケースがありました。「改めて問い直して、自分らしいリーダー像を定義できた」と振り返っていました。

篠﨑さん:部長やチームリーダークラスの受講者が部下との関わり方を変えたことで、チームの雰囲気が変わり、組織内の会話が増えた、という報告を複数聞いています。個人の内側の変化が、じわじわと組織全体に広がっていく様子を感じました。

シーズン2では研修とコーチングを相互作用させたい

シーズン2では何を実現したいですか?

髙野さん:シーズン1はコーチング単体での取り組みでした。シーズン2では、新任部長クラス向けの研修に加える形でコーチングセッションを位置づけています。前段としての「一律型研修」と一人ひとりの自律的な課題解決力を引き出す「コーチング」がある、という二段構えで、相互に有機的な効果を生み出すことがねらいです。研修で体系的に学びつつも「自分のリーダーシップをアップデートしたい」と感じている受講者の成長をコーチングによって支える形にしたいですね。

この取り組みをスケールさせていくにあたり、「必要な人に届ける」というのがポイントになりそうですね。

篠﨑さん:「いまこの人には内省が必要かも」と客観的に気づけるのは上司であり、そのようなタイミングで「コーチングの仕組みがあるから、やってみては」と提案できる状態を作ることが適した形だと思っています。そのためには、上司自身がコーチングのメリットを体感していないと判断できません。マネジメント層向けの研修をきっかけに体感してもらう流れは、引き続きベースとして重要だと捉えています。

mentoへの今後の期待を教えてください。

篠﨑さん:mentoの皆さまは、これまでコーチングにとどまらず、我々の状況に合わせて、様々なご提案をしてくださっており、引き続き伴走いただけると嬉しいです。

最後に、コーチングの導入を検討されている人事担当の方へメッセージをお願いします。

髙野さん:コーチングの導入を検討されている人事担当の方には、まずはmentoのコーチングをトライアルとして受け、効果を実感してみてください。社内で浸透させるにあたり、受講してほしい方々に自信を持って勧められるのは、自分自身が腹落ちしてからこそだと思います。

篠﨑さん、髙野さん、素敵なお話をありがとうございました!

三菱商事様担当の、mento 武田、荒生とともに

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